星のや竹富島で『大島保克withジェフリー・キーザー』を知る。

竹富島で自分用に購入したお土産ベストはこのCD。

星のや竹富島へ滞在中のある日。

ラウンジ横のお土産コーナーでCDを見つけた。

『大島保克withジェフリー・キーザー』

演者の名前でありCDのタイトルだ。

さっそく購入して部屋で聴いたのだが、これが最高の1枚だった。

我が家へ帰宅してからも事あるごとに聴いていて、ライフタイムベストの1つとなるだろうと思っている。(ベストの1つって日本語はおかしいけど笑)

ゴリゴリの沖縄民謡は嫌だけど、沖縄音楽は聴きたい人に。

このアルバムは、大島保克のオリジナル曲が2曲と、沖縄/八重山の民謡8曲の全10曲からなる。

曲によってはベースやドラム、管楽器が加わるが、あくまでも大島保克の声と三線、そしてジェフリー・キーザーのピアノが主体となっていて、まるで室内楽を聴くような静謐さと清々しさ。

沖縄には続々と高級リゾートが出来ているが、モダンな空間では四六時中ゴリゴリの沖縄民謡を鳴らすわけにもいかないだろう。

そういう意味ではBGMとしても、これほどモダンな琉球音楽は他になかなか無いのではないかと思う。

琉球民謡 × JAZZ

思わず「BGMとしても」などと書いてしまったが、このアルバムはカフェのBGM的な軟派な音楽では決してない。

琉球音階とも呼ばれる独特の音階で紡がれたメロディと、それを見事に歌い上げる大島保克のしなやかな声。そこにジャズピアニストのジェフリー・キーザーならではの読解力で織りなすサウンドが絡み合い、見事な音楽となっている。

もし下手な人間がこんな事をやったら、それこそカフェBGM的な「琉球音楽JAZZバージョン」や「JAZZ meets 琉球」のような軽い企画物になっていただろうと思う。

このアルバムにはそんな軟派な気配は微塵もない。

現代の琉球民謡の第一人者とも言える大島と、今やピアニストの枠を超えて、世界のJAZZ界で活躍するジェフリー。この音楽IQのきわめて高い2人の真剣勝負の戯れがここにある。

大島保克の全てのアルバムを購入しちゃった。

実は、大島保克のことは竹富島で初めて知った。

なので後から知ったのだが、琉球音楽の世界では、実力も知名度も抜群の方なんですね。しかもBEGINの3人とは高校の同級生だとか。

それはともかく、あまりにもこのアルバムを気に入ってしまった僕は、全ての大島保克のアルバムを買ってしまった。ハッハッハ。

もちろんアルバムはどれも素晴らしかった。

だけどやっぱり『大島保克withジェフリー・キーザー』は格別だ。

琉球民謡はおろか、ひとつの民謡すら聴くことなく育った現代日本人の僕にとって、悲しいかな、日本の民謡はアフリカやインドの伝統音楽と同じくらい遠い存在だった。

そんな僕が、はじめて民謡を身近に感じたように思う。

もし竹富島で、あるいは沖縄のどこかで、静かに海や空を見た経験のある人はこのアルバムを聴いてみてほしい。

一曲目は『流星』だ。

きっと、島で過ごしたあの時の空気がよみがえり、あなたを包みこむだろう。