昭和の頃から、阪神百貨店のいか焼きは「名物」で通っている。関西では誰もが知っている大阪名物だ。
正直なところ僕は一度も「うまい!」と思ったことはない。しかし「まずい」とも「もういらん」と感じたこともない。
そんな僕だから、しょっちゅうイカ焼きを買い求めているわけではない。年にせいぜい1〜2回?いやいや、きっと年に1度も食べていない年だってある。でも、もし阪神百貨店のいか焼ききが無くなってしまったら、僕は大いに残念に思うだろう。そういう存在だ。

ところでイカ焼きと言っても、関西のいか焼きはイカを丸ごと焼いた姿焼きではない。
関西のいか焼きは、いわゆる“粉もん”である。「お好み焼き」や「たこ焼き」と同じあの“粉もん”だ。
阪神百貨店のいか焼きは、出汁で溶いた小麦粉と、イカの切り身を混ぜ合わせ、それを上下高温の鉄板で挟んで焼き上げる。焼き時間はものの1〜2分だ。それにソースを塗って完成。言ってみれば具がイカだけのペラペラのお好み焼きだ。
とは言え、これで一食まかなえるかとそういうものでもなく、ちょっと小腹を満たす程度の、まあ言ってみれば「駄菓子」というか「おやつ」というか、そういう“粉もん”になる。

生地はモチモチで、細かくカットされたイカの食感が楽しい。

値段もリーズナブルで1枚154円(税込)だ。他に、いか焼きを卵と一緒に焼いた「デラバン」というものもある。

各鉄道の大阪駅からも近いので、少し時間を潰さなきゃなあって時に立ち寄ってみると良いだろう。
その場で食べることもできるし、持ち帰りもできるのでお土産にも良いかもしれない。
店はなかなか人気で、時間によっては行列ができていることもあるけど、回転が速いので大して待つこともないだろう。

阪神名物 いか焼き
〒530-8224 大阪府大阪市北区梅田1丁目13−13 阪神百貨店梅田本店 B1F
TEL:06-6345-1201
営業時間 10:00~22:00(L.O.21:30)
不定休(阪神百貨店に準ずる)